「走れインディアン―甦るヴィンテージバイク」2011/08/20 11:45



古いインディアンを手に入れてから仕上げるまでの、生活の風景をざっくばらんに描く

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刺激は、あまりない。
むしろ、淡々と続く。

初めてのはずなのに、見覚えがある風景が、一定の速度で、流れすぎる。
まるで、ツーリングのように。
・・・人生のように。


フツーにマヌケな中年男が、苦しい生活を何とか送る中で、何故か、古いバイクを手に入れて、乗れるようになるまでを描いている。


なぜ、古いバイクなんだ?。
・・・わからない。

バイクは、ずいぶん前、若いころに乗っていたけど、あまり関係ないような気がする。

強いて言えば、何となく、ホンモノに乗りたい、と思った。
いつだったか、誰かがそれを「ホンモノのバイクだ」と言っていたし、その時はオレも、そんな気がしたんだ。

バイクを仕上げるのには、カネがかかる。
パーツ集めて、修正、修理して、組上げて、塗装して、調整して・・・。
でも、自分でやれることには、限りがある。
人の善意にも。
だから、あとはカネを払って、やってもらう。
  どうすべきか?。
  正しいのか?。
判断と決断、と言えば聞こえはいいが、半分以上は、流されてるだけだ。
気分とか、噂やデマ、「伝説」なんかに。
そしてそれは、その周りの、フツーの暮らし・・・家、子供、仕事とか、そこから、何かを削り取っていく。

それが、得たもの・・・・・古いバイク・・・・・と、本当に見合うのか?。

・・・合わないよ。
だって、楽しみより、苦しみの方が多いんだ。

だから、そいつはいずれ、次のオーナーへと旅立つことになる。
そうやって、古いバイクは、あちこちと棲みかを移りながら、生きながらえてきた。

でも、
それでもいいんだ。
だってオレ、ホンモノに乗ったんだ。
コイツに乗ってる時は、本当に、イイ気分なんだ !。

それに、
だいたいさ、
持ち物で、オレの価値が決まるって、おかしいだろ?。

「オリジナル」とか「名車」とか、そんな崇高で、つまらないものじゃないんだ。
もっといい加減で、みすぼらしくて、親しみのある、
すばらしいもの。


今日も、いつもの風景が、一定の速度で、流れすぎる。
まるで・・・そうだな、
人生のように。

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まあ、そんなわけなので。
もし、あなたが、聖書(行き方を決めてくれるもの)を読みたい人なら、お薦めしません。
バイクも降りた方がいいと思いますよ。


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ちなみに、定価は\1800です。


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