バイクの本 イトシンの のんびりツーリング2012/05/27 05:57



先週に続きまして、「奥の本棚」シリーズ。
(・・・たまたま先週のの隣にあった本。)

昔々、「The Bike」という雑誌があった。おちゃらけや茶化しから、真面目なルポまで網羅する、一風変った雑誌だった。月刊誌だが、3ヶ月に一回くらいは大笑いできる記事があって、そういう時だけ買って、後で何度も読み笑いしていた記憶がある。

その後、バイクブームの終焉とともに雑誌も淘汰されて行くのだが、The Bike が廃刊になったのは早かったように思う。あっさりポイ、という感じで。あまり一般ウケしない雑誌(売れない)だったのかもしれない。

本書は、そのThe Bike に連載していた、イトシンこと伊東 信さんのツーリングのコラムを集めたものだ。出典は84~86年とある。

もう北海道から沖縄から、果てはグアムまで行っていて、峠や林道は当たり前、雪道や恐山、秘宝館まで制覇している。



一応「ツーリング」なのだが、「バイクに乗るのを楽しみに行く」というより、「遊びのついでにバイクにも乗っている」ようでもある。

例えば、当然グアムはバイクで行くわけではなくて、行った先でレンタルバイクに乗ってみた、とそんな感じだ。


どこへ、どのバイクでどう行って、どこに泊まって何を食べて・・・
どんな人に会って、こんな所が面白くて、こんないいこと、辛いことがあって・・・
で一応、乗ったバイクはこんなだった。(←オマケか?)


単純に、それだけの記事なのだが、そのユルさというか、懐の深さというか・・・。何でも、のんびり、楽しんでしまう。
ちなみに、この ほのぼの系のイラストは、著者が自ら描いている。これがまた、よく描けていて楽しい。


紹介された場所に、自分も行ってみたい!とは、あまり思わなかったりするが・・・。


20年近くも前の記事なのだが、何だか、やっぱり面白かった。
少し不思議だ。先週の本のように、もっと古臭さを感じるかと思ったのだ。

今、Amazonあたりでツーリング関連の本を検索してみると、「ガイド」の類の方がほとんどで、「ツーリング記」はほとんど見かけない。ブログなんかで、いくらでもタダで読めるからかもしれないが、自慢とか、仲間内(何とかツーリングクラブ、の類)の記録といった辺りが多いようだ。このイトシンさんのように、「バイクも含めて、まったり楽しんでいる」感じは、ほとんど見かけない。

私も、むやみにキバってないで、少し、こんな走り方もしてみてもいいのかな・・・と思ってしまった。
のは、当時の著者と同じような年齢になったから、なのかもしれない。


本書で使われたバイクの一覧

SRX250
XV750ビラーゴ
GSX400FW
TLM50
VT250Z
AG200
XLX250
SRX6
AR80-II
VZ750ツイン
モンキー
セロー225
XL600Rファラオ
スズキ スージー

これを全部乗りこなし、ツーリングの記事とする。
というのも、大変なことだと思うのだが。

この車種の、バラエティー。

・・・確かに。
「何に乗るか」が、ツーリングの目的になるわけないよなあ、と。
今更のように思った。




Amazonはこちら
現時点で、残念ながら古本が高いようで。図書館でも当る方がいいでしょう。定価は\1300です。
イトシンののんびりツーリング

コメント

_ moped ― 2012/05/27 16:41

まいどです。

ほのぼのしているというか、確かに、ユルい本ですね。(笑)

より快適に、より速く、など上昇志向は抜きにして、
バイクと旅を、ユルく楽しむ様子が伝わってきます。

「水曜どうでしょう」の国内外のツーリングが、こんな感じです。
(極めつけは、ベトナム編)

観てるのも楽しいですが、やっている方がもっと楽しそうです。(笑)

_ まーに ― 2013/07/16 22:15

イトシンさんは、元々、内外出版の「ヤングマシン」が横書きのころ、
外注として毎月ツーリングレポート(イラスト付き)と読者コーナーの
漫画投稿の選編/コメントを担当。他企画記事(メンテやツーリング
等)もイラスト描いてました。勿論プロ漫画家ではないのですが、
現在は死滅している1コマ漫画も的確なアドバイスを与える懐の
深さがあって、驚きました。(イラスト投稿覧はさらに凄かったのだが)
懐かしいのは、沖縄が左側通行に変更されると聞いて急遽沖縄
ツーリングした件でしたね。後に三栄書房の「モトチャンプ」に転進し、
他紙にも寄稿します。たぶん、女子高生市川美樹と一緒に来た
高樹はいどに絵を任せることで決まったんでしょう。

_ ombra ― 2013/07/18 00:02

どうも、いらっしゃいませ。
ombraと申します。

しかし、かなり昔の、細かい事象をよくご存知ですね!。
感心致しました&参考にさせていただきます。

また適宜カキコお願いいたします。

_ 高樹はいど ― 2017/07/07 01:52

エゴサーチでたどり着きました。

まーにーさんに少しだけ付け足しです。

イトシンさんは所謂ストーリー漫画はお描きになりませんでしたが
大きな範囲な中ではプロの漫画家だと思います。

当時のバイクやクルマ雑誌は鷹揚で
ライターや絵描きが同業他紙で執筆することに特に制約はありませんでした。
新車発表会などで
「おまえ今日はどこ(の媒体)?」
「今日はY誌」なんて会話が聞かれるくらい
あちこちで描くのは極普通のことでした。

ですのでイトシンさんが内外出版から三栄に移ったわけでもなければ
私や美紀(樹ではありません)に後を任せるなんてこともありませんでした。

同業者の若造で
教えを乞うことはあってもあの当時は後任になるほどの存在でもありません
私がヤングマシンで描き始めても
なおイトシンさんはイトシンさんの存在感を維持しておりました。

幾度かご一緒させていただいた思い出は
今でも私の宝物です。

おせっかいで余計なお世話だとは思いますが
まーにーさんの最後の2行は訂正させてください。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://mcbooks.asablo.jp/blog/2012/05/27/6458170/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。