バイクの本 「熱くなるバイクたち―国産車編 」 つづき ― 2013/04/28 05:34
先週 の続きである。
ネモケンいわく、
当時は後発メーカーだったKawasaki が放った、チャレンジ精神あふれる2stの意欲作。タンクの形を初めとして、デザインは当時の先進だった。鋭い加速と、速度が乗ると車体がグニャつく懐かしい乗り味は、今乗ってもニヤリとさせられる・・・。
何年か前だったと思うが、何故か、マッハやKHがブーム(?)になって、高価なレストア車を良く見かけた時期があった。「ギュニ~ン!」とメカニカルな3気筒サウンドと共に、無闇に疾走する勇姿(笑)が見られたものだったが。みんな、あっちゅう間に退場してしまった。乗り手がヤメたのか、機体がイッたのかは分からないが。今となっては、乗るもの維持も、難しい代物だったろうとは察せられる。
なにせね。
「凄いエンジンは乗っけた。後は自分で何とかして。」
オトコや~。(笑)
これを、Kawasaki のチャレンジ精神の象徴、などとホメていいのか?。
個人的には、いいと思うけど。
大人ですから。「双方合意の上」にて。
ニュアンスも、レベルも違うのだが。
悪意は了解済み、ということでは、これも似ていたのかも知れない。
こちらも、数年前に、ちょっとブームになったような気がする。
カブらせたのか、道端でキックキックしている若人を、何度か見かけた。
どこが仕掛けてるのか知らないが。罪作りなことをする。
やっぱり、ブームは瞬間風速で終わったようだが。
いわく、
バイクにありがちな粗野なイメージを払拭しつつ、高性能をアピールすることを標榜した、スマートなデザインと色使い。車体はコンパクトで乗りやすく、今は、エンジンを味わうために乗るのが似合う・・・。
ホンダは、バイクのイメージ向上に、継続的に取り組んできた。
その甲斐あって、これって当時、ちょっとポップでアイビーだったのだよね、きっと。
みんなエキパイの曲線に気を取られて、実はただのシングルカムなことに気付かない?のが、デザインのポイントかな。(笑)
何となく、走らずに仕舞われているイメージがあるバイクなのだが。
案の定、そんなことが本書のコラムにも書いてあって笑った。
(ホントに好きなら、乗るはずなのにね。)
分かりにくいけど。Z400FX。
いわく、
開発時に、限界までしごき倒すカワサキの伝統が効いて、造りは存外にしっかりしている。レースのチューンにも耐えるのは、当時から評判だった。ちょっと重くて大きいが、今乗っても、しっかり&余裕の走りで、使いでがあるバイク・・・。
これって。 訳すと、
「遅い」ってことかな?。
そういえば、昔、音ばっかりで全然前に進まない、気分だけ200m先を行っちまうって、誰かが言ってた。
ホンダの「エキパイ商法」再び。(笑)
でも、今度はホントに、ツインカムです。
GPテクノロジーの証だったはずのツインカムだが。このクラスに実際に降りて来たのは、80年代になってからだった。(私も、今さら驚いた。)
ネモケンいわく、
軽快感あふれるシャープなハンドリングで、慣れるのに時間がかかるほど、と。
そういえば当時、「CBXは真っ直ぐ走らない」と、誰かが言ってた。
教習所で、一本橋で落とされ続けた、恨み節だったのかも知れない。
また、族をやってた同級生は、CBXは機械的に弱くて、エキパイをちょん切ると、すぐエンジンがイカれる、とグチっていたが。
それは、バイクのせいではないと思うぞ!。(笑)
いわく、
ハンスが絵を描いた、ドイツ向けのバイク。だからポジションは大柄。
アウトバーンでの安定性が目標。だからコーナーは苦手。
やっぱりね。このスタイリングだよね。
形だよね、カタチ。
ポイント・オブ・ノータリーン!?。
ちなみに、「刃」は、「は」、やいば、という漢字です。
カタナは「刀」なんだよね、というのも、昔、誰かに教わった・・・。
750ニンジャは、 昔ホムペに書いた通り 、ヘナチョコなバイクだった。
900は乗ったことはないのだが。弱い車体でパワーがあるんだから、痛し痒しだろう。
Z1、FXと、Kawasaki の質実剛健ぶりを誉めていたネモケンも、スタイリングに触れるだけで、乗り味にはスルーしている。
さすがに、形しか誉めようがない、ということなのかしらね。
確か、リバイバルまでして、よく売れたバイクだったと思うが。
外見のデザインとか、映画やマンガの「イメージ商法」が効いたのだろうか。
思うのだが。
ひょっとしてこれは、Kawasaki としては、微妙だったのではないか。
だって、失敗作が売れたのだ。
裏返すと、それまで、彼らが必死に作りこんできた品質が評価されていたわけではなくて、ただ、見た目のカッコよさとか、みんながカッコイ~なんか言ってくれる、エキセントリックな評判とか、そんなものの方が、商品として価値がある、と証明されたことになる。
真面目なエンジニアなら、腐ったろうと思う。
一方、会社の経営側は、「インパクト商法」の効力を、再認識しただろう。
(しかし、その後は空振り続けている所を見ると、これって、狙ってできる類のものではないのだな~と、何となく判るワケだが・・・。)
いわく、
前の型から10年を経て、やっとDOHC化された。全体のスタイルもスマートにまとめられた新世代。安定ベースのハンドリングで、鋭さやアグレッシブさがなかったので、出た当時は不満に感じたが。今乗ると、超・素直なキャラクターで、大きい車体なのに扱い易い。性能レベルは、今でも何の不足もない。エンジンの鼓動を楽しみながら、感性に馴染む走りがいい・・・。
何だか、上のヨンフォアのインプレと、同じに見えるんデスケド。
2st 500のレーサーレプリカを標榜するも、開発の途上で変貌する。メカは複雑化し、車重は増加。結局、レプリカとは言えない代物になったが。加速はそれなり、走りは安定という、一風変わった特性が受けて、特定のユーザーに受け入れられた・・・。
RZシリーズって、「シンプルで軽いのが2stのメリット」ってのが売り言葉だった気がするけど。その、最高峰だったんだよね、これって・・・。
・・・もういいです。 <sigh>
本書には、この他にも、
GT380 (ラムエアヘッド)
FZ750 (前傾ジェネシス)
Z1000R (元祖ライムグリーン・・・て色かよ)
もあるのだが。
割愛する。
以上、傍観した所をまとめると、
・・・まとめようと思ったんだけど。なんか疲れたので。
次回にします。
Amazonはこちら
1999年刊 定価\1200
10年以上前の本ですので。当然、古本だけです。
熱くなるバイクたち―国産車編 (エイムック (116))
ちなみに、「国産車編」とあるが。「輸入車編」はないようだ。
コメント
_ moped ― 2013/05/02 13:34
_ ombra ― 2013/05/03 06:18
80’s ですか。
「売るための手段として、変わったのを作るのが目的」
だったんじゃないですかね。(笑)
確かに、変な意味で、ゴージャスなものがたくさん出た
時代ではありましたが。
未熟者も多かったですね。作り手も、買い手も。
しかし、これを「作りの熱さ」だなんか、今さらに
ホメられると。
それは、どうなんですかねえ・・・という話を、
次回、書きます。
では。
「売るための手段として、変わったのを作るのが目的」
だったんじゃないですかね。(笑)
確かに、変な意味で、ゴージャスなものがたくさん出た
時代ではありましたが。
未熟者も多かったですね。作り手も、買い手も。
しかし、これを「作りの熱さ」だなんか、今さらに
ホメられると。
それは、どうなんですかねえ・・・という話を、
次回、書きます。
では。
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振り返ると、80年代ってバブルだったことを、当時のオートバイを見ても、感じました。
目的(マシンのコンセプト)と手段(搭載される技術)が入れ替わり、
手段の目的化が起こっている気がしてなりません。