バイク文学 「オートバイ」 ― 2013/05/26 06:27
バイク文学(?)、第二段。
古いフランス文学である。
翻訳の出版は1979年。
原著が書かれたのが何年なのかは知らない。
著者は、仏文学界では名の知れた人のようだ。
文学の素養のない私には、その価値がわからないのだが。
映画化もされたらしい。
ふと、図書館で見かけたので。
読んでみた。
うーん。
バイクの本ではないよね。(笑)
バイクを小道具に使った、小説だ。
何しろ、フランス文学なので。
それはそれは、肉感的な表現にみち満ちた小説である。
自分の性を持て余す19歳のフランス娘が、結婚祝いにもらったハーレーにうち跨り、それをくれた昔の恋人との逢瀬に走る。
バイクで疾走する風景と、めくるめく☆ж♪Я§〆なんかの情景が、時系列を行ったり来たりしながら、描かれる。
「オートバイ」は、彼女の肉体的な快感と直結する「何か」の象徴として、用いられているようだ。
ま、そんななので。
この著者は、バイクには乗ったことないな(少なくとも、真面目には)とは、一見してわかるのだが。
巻末の解説によると、当時、フランスでは大型バイクが流行っていたのだそうだ。それをフィーチャーとして用いてみた、といった所らしい。
無論、著者の小説家としての意図は、その肉感的快感を、素手で撫で回がごとく、フランス的な直接的お上品さでもって(←意味不明)描くことだ。
当時としては斬新で、成功した例かもしれないので。
文学的には名作かも、とは思うのだが。
そちらの方は、もう枯れっちまったオジサンと致しましては。
遠い目をして嘆息ひとつ、だ。(笑)
一つだけ、驚いたことがあって。
物語の裏面を一身に支えている「昔の恋人」だが、「大きくて真っ赤なグッツィ型」に乗っているとある。(ぐげ → 爆笑)
だけど、キックで始動とあるので。
車種がわかりませんが。
これが、当時の「グッツィ型」が象徴していたイメージだったり?。
えーっと、なんつうか、それって・・・
光栄?。(笑)
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私が読んだのは単行本。定価\1200。
オートバイ (1979年) (白水社世界の文学)
再販版もあるようだ。
オートバイ (白水Uブックス (54))
映画はこれかな。 見たこと無いけど。うーん、せくしー。(笑)
オンナが素肌に黒ツナギ的なイメージの原点でしょうか。
あの胸にもういちど HDニューマスター版 [DVD]
コメント
_ moped ― 2013/06/08 17:00
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>これが、当時の「グッツィ型」が象徴していたイメージだったり?。
>えーっと、なんつうか、それって・・・
>光栄?。(笑)
若い女性がバイクで駆けつけてくれるのですから、
光栄でしょう(笑)