80年代のバイクの本(6) 賀曽利隆の オートバイ・ツーリング2015/04/05 08:59



賀曽利さん若い (笑)
キリマンジャロの裏山にて。


昭和57年(1982年)8月の刊。
賀曽利御大の本である。

「バイクの目的は、買うことではなく、走ることだ」という私にとって、師と仰ぐべき御方である。(パフォーマンスとしては、4~5桁は開きがあるが。笑)

ご存知の通り、いろいろ大きなツーリングをする人なのだが、その中で、この当時の選りすぐりついて、写真入りで紹介している。


● 1968年 (昭和43年) アフリカ


17歳で抱いた夢を、20歳で実現した。
バイクでアフリカに行こう、ではなくて、アフリカに行くために、バイクにした。
円ドルレート¥360かつ現金持出し制限の時代。
まず、行くまでが一苦労。(若造の思いつき vs 周囲の理解。)
当然、行ってからはもっと苦労。
上陸したのは、アフリカ大陸の南端近く、モザンビークのマプート。
(当時はロレンソマルケスと言ったそうだ。いかにも内戦になりそうな。笑)
アフリカは、当時も今もドンパチが絶えない。ルートも思うように取れない。
仕方なく、行き当たりばったりの遠回り。(行けるかどうか、行ってみよう。)
でも、当地にも、田舎っぽい大らかさ、いい加減さは、まだ生きていて。
助けられたり、時にはもてなされたりの、懐の深さに救われる。
アフリカ大陸を、南端から左回りにほぼ半周、ジブラルタルからヨーロッパに入るまで。
えらくでっかい、でもただの、最初の一歩。


● 1971年 (昭和46年) サハラ

アフリカ、今度はサハラ縦断。
この後も、昭和53年にかけて、アフリカへは都合4回も行ったそうだ。


● 1978年 (昭和53年) 日本一周


アフリカから帰ってきて、今度は、日本を走りたいなと。
くまなく、ゆっくり走りたいな、となって。
著者30歳にて、妻子を置いて、ゼロハンでトコトコ。
「日本一周」と言っても、 海岸沿いを一周という単純なルート ではない。
内陸もあまねくなめて、総走行距離は2万キロ近い。
いろいろ楽しく優しい人々と、ゼロハンどころか自転車や、歩いて日本一周しているツワモノなどにも会いながら、64日間。
切り詰めた食費の総額と、違反で捕まった罰金がほぼ同じという。(笑)
(原付は、路上では最も労わるべき乗り物の一つのように思うのだが。実際は、お巡りさんまで含めて、いいカモなんだよね。)


● 1980年 (昭和55年) キリマンジャロ

これが、ツーリングと言えるのか。

著者、風間深志、鈴木忠男、という特殊部隊(笑)に、カメラマンが同行。
バイクは、軽いXR200。
しかし、出発が遅れて当地の雨季に差し掛かり。
さらに、現地で「国立公園はバイク禁止」と許可が下りない。
仕方なく、裏道から、ジャングルを横切るという強行軍に出て。

どかせない大木は、バイクを吊り上げて通す。
(トライアラーにした方がよかったような。)
次回取り上げる 別の本 に、1973年に別人がバイクで登頂成功、とある。
(フランス人ジャーナリスト、クリスチャン・ラコンプと、ピエール・バレット。バイクは、TY250。)
その頃は、バイクで走っても良かったのかな。
それとも、根回し力の差か。


● 峠越えツーリング

林道、特に「峠」である。
峠ったって、「ヒザが摺れるコーナー」とか、そんなヤワな話なワケない。
氷で滑る、雪を掻き分け・・・って、ほぼ「冬山登山」である。
  ここの峠はいい!
  走ってみよう、林道ツーリング!
いや、性能4桁落ちの自分なんかは・・・ちょっと・・・・。(笑)


● 1982年1月 パリダカ

第4回パリダカ。
でも著者にとっては9回目(笑)のサハラ越え。
風間深志と一緒。
いろいろ不幸もあったのだが、始まってしまえば、レースなので。
順位に凝ったりもするのだが、やはり、「旅ではなくレース」。
著者のフィールドとは、少し違ったらしい。
ちょっと不幸な、というか間一髪の幸福で、終わったようだ。



と、
以上のような、濃いい記事が続く。
(間に、三好礼子なんかのコラムが挟まるが、ハッキリ言って余分。)

そんなこんなで、ずいぶんと読み応えがある一冊だった。
もし本棚にあったら、繰り返し眺めたろう 内容だ。

いやあ、(笑)
公道ライダーは、しぶとくなければいけないなと。

見習って、たくさん走ろう。


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定価は\1500。
賀曽利隆の オートバイ・ツーリング

コメント

_ 江上 弘文 ― 2017/11/15 11:50

スズキでカソリという名前の付いたバイクがあってもいいと思います。
1970年頃からのファンです。

_ ombra ― 2018/01/01 09:43

> スズキでカソリという名前の付いたバイクがあってもいい

ですよね。
最近ボチボチ出始めている、中排気量のアドベンチャーバイクでしょうか。
きっと、むちゃくちゃ長寿命でしょうね。(笑)

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