どこでも誰とでも働ける ― 2020/04/26 07:41
ちょっと古い本だ。
多分、ずっと前に、転職関係で目についたものを、図書館に予約したのだろうと思う。
とっくに忘れた今頃来られても・・・だったのだが。図書館から「番が来ました」通知が来たので。読んでみた。
内容は、ほぼ題名から察せられる通りで、ネットとAIの時代の転職の考え方について、まあ大体はその辺のネット記事によくある物言いが並んでいた。「つながりを強化して、自分のスキルを問うことで、常に上を目指そう・・・」みたいなやつだ。(笑)
まあ多分、それはきっと、その通り?正しい?のだろうとは思うのだが。これまた、この手の本の類型を、見事に表していて。
彼は、自分と違うタイプの人が(読者の中にも)居るということは、ほとんど想定していない。
想定しているかもしれないが、スタンとしては「バカにしている」。
確かに、この著者のように、どんどん外に出て行って、自ら変わることを是とする、常に出歩いていないと不安になるタイプの人というのはいるのだろうし、そういう人にとっては、参考になったり、役にも立つ内容なのだろうとは思うのだが。
しかし実際は、そういうタイプの人にも、無能も居れば不運もあるわけで、ケースバイケースで「言っても仕方ない」帰結になってたりすることもある。
まして、違うタイプの人にとっては、まるでピンとこないだろう。初めから蚊帳の外に置かれたまま、「何言ってんだ?」で終わるだろう。
なんとなくだが、最近は特に、「ローカルに丸まっていたい人」の割合が、全世界的に増えてきているような気がしていて。(グローバル化の揺り返しというか、マイルドヤンキーみたいな。) 多分それは、この著者のような、いつでも出歩きたい人、グローバルかつ小器用で、時代に合っていたラッキーな連中が、総取りし過ぎていることへの反発だろうとも思うので。何と言うか、火に油な感じもして。
無論、私のように、まだ働くの?という、老い先短い人間には、ほぼ関係のない話でもあり。
今時の最先端を、背後に感じる・・・みたいな、微妙な読後感だった。
著者のような人には、まあ頑張ってほしい。(笑)
そうでない人にも、そうでない行き方がいくらでもあることを、思い出してほしい。
そう思った。
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どこでも誰とでも働ける――12の会社で学んだ“これから"の仕事と転職のルール
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