声優という生き方 ― 2020/05/23 05:30
あのドラゴンボールのフリーザ様役の声優さんの手記だ。
何かの拍子に図書館の予約リストに放り込んで忘れていたのだが、順番が来たので借りて読んだ。
著者は、私より少し上の世代で、つまり、声優という職業の枠が、まだ曖昧だった頃からの叩き上げだ。そのせいもあってか、成り立ちは波乱万丈、経験はぶ厚くて、説得力がある。
私は、歳も歳だし最近のアニメには詳しくない。子供たちが見ているのを、後ろからたまに眺めるだけだが、すましたイケメンと、童顔に巨乳の女の子ばかりで、どれもコピペにしか見えないでいる。
だから、著者の言う、最近の声優界の事情がちゃんと理解できたのか怪しいのだが、最近の会社の新人の境遇も似たようなものなので、その辺の、身近な脈絡に沿わせて読んだ。
「少し先輩」の言うことでもあり、個人的には、大いに共感することが多かった。だが、若人たちの趣向とは、少しずれているのかも知れないな、と想像された。背景も環境も違うから、受け取り方も欲するものも違うのだ。
ただ、「表現の価値、その経緯と、これから」のような大きな文脈でみれば、参考にできることが沢山あった。仕事や育成、コミュニケーションや表現といった辺りに、漠然とした不安や疑問、課題を感じている人には、役に立つ内容と思う。
横で見ていたウチの娘が読みたいというので、借りた本は返して、自分で買った。
帯には、不適な笑顔のフリーザ様が大書きされていて、レジに出すのに、ちょっと気が引けた。(笑)
フリーザ様は、今も娘の部屋で、ずっと笑っている。
(取られた・・・)
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