バイクの本 「Motorcycle Dynamics」 ― 2012/07/01 03:54
モーターサイクルの力学を詳述する
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バイクの動きを力学的に記述した文献は、以前、 「モーターサイクルの設計と技術」 を取り上げた。(今見たら、古本が暴落してるが・・・。)
今回のは、さらに、とんでもなく「本式」の一冊だ。
どのくらい本式かというと、
その1 (ピンボケ御免)
その2
まあ、バイクって、車体は傾く、ハンドルは切れる、断面が丸いタイヤが回る、と 「回るところばっかり」なので、角度関連のパラメータがどちゃまんと多くて、それがまた、複雑に絡み合う。
正直申しまして・・・ワタクシも隅々まで把握、理解できているワケではございません。
(合っているのかどうかも・・。)
この手の本は、びっちり読もうと構えると疲れるので。ちょろちょろ眺めを続けて、「おや?」を見つけたら、また報告しよう。
シミュレータに組んだりすると、結構マトモなのができそうだが。趣味でやるには重過ぎかな・・。
(MATLAB完全に忘れたし。憶えてても役に立ったかわからんけど。)
ちなみに、著者はイタリア系でした・・・。
裏表紙
Amazonはこちら
Motorcycle Dynamics
学術書扱いなのか、ちょいと高め、かつ値下がりしないらしい。
円高に振れた折に、Amazon.com(USA)から買った方が、送料込みでも安かったりするようです。最近は円建てで決済できるので、その後の為替リスクはヘッジできます。
コメント
_ moped ― 2012/07/01 16:24
_ ombra ― 2012/07/05 05:58
まいどですー。
> 本書では厳密に車体運動系をモデル化しているようなので
おっしゃる通りで、車体、特にタイヤの接地面や、サスペンションのアライメントを含めたKineticなModelingを、Topic別にまとめた本と言えると思います。
まあ重心は点扱いですし、例えば「4気筒とシングルの違い」といったような、ユーザーのレイヤにとっては切実(?)な課題を、感覚的に理解する助けになるかは、少々厳しそうです。
一方で、バイクが動く際に、どこに、どんなふうに力がかかっているのか、その構造化は網羅されているので、機体の動かし方のイメージを膨らませたり、知識を整理する役には立つと思います。(数式を文章のように読む能力が要りますが・・。)
Modelingとしては、うまくやればカウンターやハイサイドのあたりも再現できそうです。アライメントや車重などのパラメータを変えるだけで、機体の特性の違いを端的に表現できるので、例えばゲームなんかには意外と使えるかも。(プレステ辺りにとっくに入ってたりして。)
> 今度、「オートバイの関係者」に紹介してみますね。
よろしくお願いします!。
どんな印象を持たれるのか、興味があります。感想を聞かせていただけると嬉しいです。
> 本書では厳密に車体運動系をモデル化しているようなので
おっしゃる通りで、車体、特にタイヤの接地面や、サスペンションのアライメントを含めたKineticなModelingを、Topic別にまとめた本と言えると思います。
まあ重心は点扱いですし、例えば「4気筒とシングルの違い」といったような、ユーザーのレイヤにとっては切実(?)な課題を、感覚的に理解する助けになるかは、少々厳しそうです。
一方で、バイクが動く際に、どこに、どんなふうに力がかかっているのか、その構造化は網羅されているので、機体の動かし方のイメージを膨らませたり、知識を整理する役には立つと思います。(数式を文章のように読む能力が要りますが・・。)
Modelingとしては、うまくやればカウンターやハイサイドのあたりも再現できそうです。アライメントや車重などのパラメータを変えるだけで、機体の特性の違いを端的に表現できるので、例えばゲームなんかには意外と使えるかも。(プレステ辺りにとっくに入ってたりして。)
> 今度、「オートバイの関係者」に紹介してみますね。
よろしくお願いします!。
どんな印象を持たれるのか、興味があります。感想を聞かせていただけると嬉しいです。
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これは、完全に専門書レベルですね。(汗)
実現象をまじめに数式化(モデル化)すればするほど、
式は複雑化し、かつ安定解を得られない可能性を持つので、
投入した労力と、得られる効果・メリットの見合うところにバランスさせなければなりません。
シミュレーションは手段なので、コストパフォーマンスが必要です。
それはさておき、本書では厳密に車体運動系をモデル化しているようなので、
お金があるならMatlab、そうではないならフリーの「R」を使えば、
オートバイの挙動をシミュレーションできそうです。
タイヤをモデル化しているかは不明ですが、もしそこまで踏み込んでいなくても、
本書は、山海堂レベルを超えて、コロナ社・森北出版レベルと思います。(笑)
今度、「オートバイの関係者」に紹介してみますね。