◆ (単行本) カリキュラマシーン大解剖 ― 2023/10/12 04:19
「カリキュラマシーン」とは、私のような昭和の世代が幼少の時分にTV放送されていた教育番組(?)だ。
国語と算数のごく基礎を、小さな子供に分かりやすく伝えるべく企画された(はずの)民法の番組だった。
ところが実際は、画面の演技も、流れる歌も、やたらにスラップなギャグが満載で、子供にとってはかなりのインパクトで。そりゃもう、毎朝テレビにかじりつくように見ていた。
教育番組として、勉強の役に立ったのかは、とりあえず置いて。(笑)
とにかく、面白かった。
その印象はかなり深くて、ン十年を経た今でも、断片的に記憶に残っていて。何かの拍子で当時の歌を思い出し、何気に口ずさんだりしている。
当時の映像をまた見たいなあ、とも思うのだが。さすがにもう再放送もなく、諦めていた。
今は便利な世の中で、YouTube辺りを検索すると、断片的なクリップが上がっていて、懐かしく眺めている。
本書だが、私のようにカリキュラマシーンに影響されたと思しき人々が、放映当時に制作に携わっていた関係者へのインタビューを慣行、内容をまとめたものだ。(インタビューの実施時期は、大体10年前の前後。)
この番組に、どういう人が、どんなつもりで、どう関わっていたのか。思い出ベースで語られている。
今は還暦世代の皆様が、当時を語る。
理念や信念、背景や目的、才能とその発露、守った一線や、それとは無関係なワルノリ・・・
それはいわば、優れた才能が、ワーカホリックでもって、手作りで作り上げる、日常的なイノベーションだ。
その雰囲気は、同時代を生きた我々なら辛うじて共有できそうだが。きっと、若い皆様には、想像もつかないものだったろう。
そんな感じなので。
本書は、カリキュラマシーンの裏側まで知りたい!というディープなファンに、アピールする内容だ。
私のような一般視聴者にとっては、まあ真新しくて面白くはあったのだが、「へー、そうだったんだ」レベルの共感が精々で、少々追いつけなかった感はある。
しかし、野放図でいい加減だったが、自由で伸び放題だった「昭和のワルノリ」の雰囲気を、笑いながら(苦笑いも含めて)ここまで読める本は珍しい。
そこに共感できるかは、人を選びそうに思われるが。だからこそ、我こそはと思われる向きは、是非お手に取っていただきたい本である。
Amazonはこちら
カリキュラマシーン大解剖 単行本(ソフトカバー) – 2022/6/17
国語と算数のごく基礎を、小さな子供に分かりやすく伝えるべく企画された(はずの)民法の番組だった。
ところが実際は、画面の演技も、流れる歌も、やたらにスラップなギャグが満載で、子供にとってはかなりのインパクトで。そりゃもう、毎朝テレビにかじりつくように見ていた。
教育番組として、勉強の役に立ったのかは、とりあえず置いて。(笑)
とにかく、面白かった。
その印象はかなり深くて、ン十年を経た今でも、断片的に記憶に残っていて。何かの拍子で当時の歌を思い出し、何気に口ずさんだりしている。
当時の映像をまた見たいなあ、とも思うのだが。さすがにもう再放送もなく、諦めていた。
今は便利な世の中で、YouTube辺りを検索すると、断片的なクリップが上がっていて、懐かしく眺めている。
本書だが、私のようにカリキュラマシーンに影響されたと思しき人々が、放映当時に制作に携わっていた関係者へのインタビューを慣行、内容をまとめたものだ。(インタビューの実施時期は、大体10年前の前後。)
この番組に、どういう人が、どんなつもりで、どう関わっていたのか。思い出ベースで語られている。
今は還暦世代の皆様が、当時を語る。
理念や信念、背景や目的、才能とその発露、守った一線や、それとは無関係なワルノリ・・・
それはいわば、優れた才能が、ワーカホリックでもって、手作りで作り上げる、日常的なイノベーションだ。
その雰囲気は、同時代を生きた我々なら辛うじて共有できそうだが。きっと、若い皆様には、想像もつかないものだったろう。
そんな感じなので。
本書は、カリキュラマシーンの裏側まで知りたい!というディープなファンに、アピールする内容だ。
私のような一般視聴者にとっては、まあ真新しくて面白くはあったのだが、「へー、そうだったんだ」レベルの共感が精々で、少々追いつけなかった感はある。
しかし、野放図でいい加減だったが、自由で伸び放題だった「昭和のワルノリ」の雰囲気を、笑いながら(苦笑いも含めて)ここまで読める本は珍しい。
そこに共感できるかは、人を選びそうに思われるが。だからこそ、我こそはと思われる向きは、是非お手に取っていただきたい本である。
Amazonはこちら
カリキュラマシーン大解剖 単行本(ソフトカバー) – 2022/6/17
コメント
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://mcbooks.asablo.jp/blog/2023/10/12/9624819/tb
※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。