◆ (単行本) 泣く男 古典に見る「男泣き」の系譜 ― 2024/03/20 14:13
「男泣き」という副題に興味を惹かれて購入したのだが。少し違った。
日本史の史料を詳細に当たり、場面設定や相関関係から、その心情に踏み込む。その途上で、涙に関する記述について、少々特別に取り出して論じる。
日本史上の出来事をいくつか取り上げ、その機微を味わうのが本書の目的だ。男泣き云々は、付け足し的な扱いだ。
その証拠と言ってはナンだが、本書の終章は、涙に関する簡単な「まとめ」になっている。その最後一文は、
「涙が何を購う(あがなう)のか。その答は、既に読者諸賢の胸中に存在するのではなかろうか。」
半ば、投げ出したとも受け取れる一文で終わっている。
本書はいわば、齢70を半ばを過ぎた、引退した老史学科による、随筆だ。
とはいえ、古典を詳細に当たり、行間を深く読み込み、その機微を味わう。そういった趣向を共有できる、日本史マニアは少なくないと思う。
他に類を見ない書でもある。興味を惹かれた向きには、一読をお勧めしたい。
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泣く男 古典に見る「男泣き」の系譜 単行本 – 2023/9/27
日本史の史料を詳細に当たり、場面設定や相関関係から、その心情に踏み込む。その途上で、涙に関する記述について、少々特別に取り出して論じる。
日本史上の出来事をいくつか取り上げ、その機微を味わうのが本書の目的だ。男泣き云々は、付け足し的な扱いだ。
その証拠と言ってはナンだが、本書の終章は、涙に関する簡単な「まとめ」になっている。その最後一文は、
「涙が何を購う(あがなう)のか。その答は、既に読者諸賢の胸中に存在するのではなかろうか。」
半ば、投げ出したとも受け取れる一文で終わっている。
本書はいわば、齢70を半ばを過ぎた、引退した老史学科による、随筆だ。
とはいえ、古典を詳細に当たり、行間を深く読み込み、その機微を味わう。そういった趣向を共有できる、日本史マニアは少なくないと思う。
他に類を見ない書でもある。興味を惹かれた向きには、一読をお勧めしたい。
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泣く男 古典に見る「男泣き」の系譜 単行本 – 2023/9/27
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