社会問題とは何か: なぜ、どのように生じ、なくなるのか? ― 2021/02/27 11:19
著者は、米国の統計社会心理学系の教授さんで、本書は、基本的には学術書だ。
以下のような内容を論じている。
・社会問題とはどういうものか
・ある問題が社会問題であり、別の問題がそうでない場合、何が違うのか
・社会問題はどう形成され、解決に向かうか、その一般的なプロセス
・社会問題の立ち上げ方、解決法
著者も前書きで触れているが、本書は、基本、(ネット普及以前の)米国の状況に基づいた分析であり、日本とはだいぶ様相が異なる。
その違いは、もともと、米国は「自分でやる」気質が強いが、日本は「専門家(政治家、官僚、法律家)に任せる」気運が強いという、文化的な差異を反映しているようだ。
本書の内容は、米国のニュースなどでよく見かける諸相を思い出すと、ピンとくることが多い。米国の文化、ものの考え方を理解するに、良い材料であることは確かなようだ。
他方、今、日本で、社会問題について何かをしたい人が、本書を直接、参考にするのは、難しいかも知れない。
ただ、SNSが普及してこっち、社会に対して物申す型の物言いを好む人も増えており、そういった人たちが、参考(悪用?)できる余地は、ありそでもある。
そういう意味では、刺激になった読書だった。
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社会問題とは何か: なぜ、どのように生じ、なくなるのか?
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