◆ (単行本) 世界はシンプルなほど正しい ― 2023/06/18 07:29
図書館で、たまたま目が合ったので。試しに読んだ。
内容は、「シンプルに考えると真実にたどり着ける」となろうか。
著者は、それが正しい思考法だと言いたいらしい。
実際、その方向性に(西欧由来の)科学は進んできているし、それ故に出せた成果で満ち溢れている、というのが著者の主張だ。
そのエビデンスとして、西欧の考え方のベースの変遷を、地動説(天文学)、力学、進化論、量子論などを実例に、時系列で辿っている。
その内容は、よくある「世界史(実質的にはヨーロッパ史)」の一断面で、珍しいものではない。
本書で感心したのは、著者の知識の多さであって、本書の内容ではなかった。
私は、著者の考え方には与しない。
単純に考えた方が分かりやすいことがある、というのは否定しない。
しかしそれは、
「所詮、我々は単純なことしか理解できない」
ということと、
「単純で分かり易い件が、それ故に成果として派手に見えている」
ことを、区別しない。
少し前に、複雑系が流行ったことがあったが。複雑なものを複雑なまま理解(丸呑み?)する、というのも「あり」だし、複雑さを楽しむ余裕があってもいいと思う。
本書の主張は参考程度かと感じた。
Amazonはこちら
世界はシンプルなほど正しい 「オッカムの剃刀」はいかに今日の科学をつくったか 単行本(ソフトカバー) – 2023/3/23
内容は、「シンプルに考えると真実にたどり着ける」となろうか。
著者は、それが正しい思考法だと言いたいらしい。
実際、その方向性に(西欧由来の)科学は進んできているし、それ故に出せた成果で満ち溢れている、というのが著者の主張だ。
そのエビデンスとして、西欧の考え方のベースの変遷を、地動説(天文学)、力学、進化論、量子論などを実例に、時系列で辿っている。
その内容は、よくある「世界史(実質的にはヨーロッパ史)」の一断面で、珍しいものではない。
本書で感心したのは、著者の知識の多さであって、本書の内容ではなかった。
私は、著者の考え方には与しない。
単純に考えた方が分かりやすいことがある、というのは否定しない。
しかしそれは、
「所詮、我々は単純なことしか理解できない」
ということと、
「単純で分かり易い件が、それ故に成果として派手に見えている」
ことを、区別しない。
少し前に、複雑系が流行ったことがあったが。複雑なものを複雑なまま理解(丸呑み?)する、というのも「あり」だし、複雑さを楽しむ余裕があってもいいと思う。
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