Kawasaki Z1 開発ストーリー2011/05/03 18:18



Kawasakiの名車、Z1が世に出るまでを描く

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同じ内容の本は、二つある。

その1
1985年刊 グランプリ出版 定価¥1200

その2
1990年刊 ライダースクラブ(枻出版) 定価¥2500

記事の方は、3つある。

(a) モーターサイクルサム
原著は、1976年6月、ダイヤモンド・タイム社(現プレジデント社)刊。
1966~69年の、カワサキモーターサイクルのアメリカ市場創世記を描く。

(b) ドンスミス物語
初出は、1981年 3~5月 RIDERS CLIB誌に連載。
1972~76年の、カワサキのトライアルマシン開発の内幕を描く。

(c) New York Steak
初出は、1982年 2~4月 RIDERS CLIB誌に連載。
1968~1972年、Kawasaki Z1 の開発から発表までを描く。

「その1」には、bとc
「その2」には、aとc
が収められている。

著者はセールス畑の方なので、技術的な話はあまりない。市場をどう取るか、売れるものは何か、始終そういう視点で書かれている。
当時のカワサキは、二輪メーカーの中では後進の、市場では小さな存在だった。それが、北米の巨大市場に乗り出して、独力かつ手探りで事業を立ち上げて行く様子が、緊迫感を持って描かれている。

日本のバイクのメーカーが、50年代の技術的な切磋琢磨と好景気を経て本格的に立ち上がり、60年代の技術的な飛翔を経て世界を目指し始めた、その頃の背景や雰囲気が、風景のように見渡せる。前回取り上げた「オートバイの歴史」あたりに、時系列に続く知識が得られるのも有意義だろう。

ここ一番の頑張り、丁々発止のやり取り・・・。今の我が身と比べると、なかなかスリリングで大変な仕事をしていたなあ、と思う一方、何だか、あのころの仕事って、妙に面白そうだなあ・・・と、そこは素直にうらやましい。(笑)


Amazonはこちら
古本しかないが。

「その1」の方
カワサキZ1開発物語―New York steak story

「その2」の方
Z1開発物語

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