バイクのマンガ 雨はこれから2017/02/05 06:57



Amazonのあまりにしつこいリコメンドに負けて、買って読んでみました。
パート2。

この作者は、もう何十年も前に、中古バイクの雑誌の連載で、ポルシェとカタナの追いかけっこを読ませていただいた記憶があるが。( ポイント・オブ・ノーリターン てやつ。個人的には、ピンと来ないんだが。主人公のこだわりが偏狭で「ノータリーン」に見えてしまい・・・これでバイクは厳しかろう。)

本書も、そのカタナのオジサンのそっくりさんが主人公で、今度は、いじくったSRでシブく決めている。そのシブいオジサンの、平たくて奥行きのない日常が、淡々と綴られている。

登場人物の配置も、上述の「ノーリターン」と似ていて、同年代に加えて、「若い連中」も相手にする構成で、「歳を食ってる分、ディフェンスに回る」のような、若いヤツと絡みたいの?イヤなの?物欲しげだけど我慢してます・・・風の話が続く。でも、「けつデブ」・・・違った、「デカ尻」は出てこない。これからなのか、オジサンはもう、そっちは枯れちゃったのか。

ここで描かれるオジサンの年代に、まだ親近感があるワタクシではありますが。家族という重石がなく、かつ仕事に行き詰っちゃった、年かさの、リターンではないベテランのバイク乗りの「悪あがき」としては、まあ、こんなもんかなあと。そういう意味では、よく描けているのだろう。

いじくった古いSRが身体に馴染んじゃってる辺りは、何となく「らしく」感じられたが。50代も終盤になんなんとするオジサンが無理なく操れるのは、せいぜいこの程度の車重なのだよね。でも実際、SRはどんだけいじくっても、こんなには速くならない。バイクが速くなる前に、振動で人間が腱鞘炎になる。(笑)

前回のマンガ と違って、線が太くて粗い絵は見やすくて、この年寄りの目には優しかったが。この作者は、元々タッチが粗い人だが、本書ではさらにいい加減になっていて。わざとなのか、作者も老いているのか、よくわからないが。まあ、大人の読み物だろうから、これでいいのか。

それにしてもだ。
淡々とした、非日常的な無目的感が、なんと言うか・・・
シブいサザエさん?

「ノーリターン」にシンパシーを持つ人なら、読む価値があるだろう。


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雨は これから vol.1 (Motor Magazine Mook)

コメント

_ ryo ― 2017/02/06 01:04

こんにちは。

バイクの漫画ってのは、バイクに乗ることの理由付けがいちいち重かったり、
オタクのステレオタイプや、妄想がべっとりで気色悪かったり、
どうにも現実感が無くて受け付けられないですね。

東本さんの漫画は、車の作品の方だけ読んだことがありますが
クルマは門外漢ゆえ、空想と解りつつも案外すんなり読めたりするので
バイクの世界となると現実を知ってる分、ギャップが気になるのかも
しれないですね。

しかし、先の女の子バイク乗りの漫画、よく買いましたね(笑)


LM3の方は、先週専門店に預けてみて、今日返ってきました。
ざっと診てもらった結果からすると、まだまだやる事がいっぱい!
といった所です。

取り急ぎ、ダメになっていたキャブの加速ポンプやニードル、ジェットを替えてもらって、
ほんとはこんな加速だったのか~!と、帰り道は感動ものでした。

その他、ロッカーアーム周りの調整やクラッチケーブルの調整等を
行ってもらったようで、グッチを知ってる人が触ると、見るところが違いますね!

お値段は予想を大きく超えたので、泡吹きそうになりましたが(笑)
充分納得です。

残りの診るべき部分と、優先順位がようやく見えたので
あとはちまちま治していこうと思います。

_ ombra ― 2017/02/08 21:26

ryoさん
どうもです。

> 理由付けがいちいち重かったり、

「何かを背負った男はカッコイイ」という価値観が、何となくですが感じられて。遠ざかる昭和の残像を、見るような気がしています。個人的には。

> しかし、先の女の子バイク乗りの漫画、よく買いましたね(笑)

はい。店頭では、到底買えませんね。(笑)
どう処分したもんか、さらに困ってますが。(ってエロ本かい。)

> まだまだやる事がいっぱい!といった所です。

加速ポンプが死んでたんじゃ、レスポンス悪かったでしょう。
って「正解」を知って、やっとわかるわけですが。

巷では、グッチは「それなりの整備でも動く最右翼」のような扱いですが、実は「それなり」と「最適」の差が、結構、顕著な車種でもありますので。その辺を詳らかにして行くプロセスは、逆に、楽しみながらお進みいただくのが、お得かと思います。

> 泡吹きそうになりましたが(笑)

私もよく、目を剥いた挙句に、目玉を落としそうになります。
ダメージ回復するのに、しばらくかかることも・・・。

こちらの方は、別の意味で「命にかかわりかねない」ので。(笑)
ペース配分をしつつ、ボチボチ行きましょう。

_ ryo ― 2017/02/09 21:36

>「何かを背負った男はカッコイイ」
数年前に冬の北海道に行った時に、テレビ局の取材を受けたのですが
まさしく「何かを背負った」を期待した取材だったのを思い出しましたね。

「冬の北海道をバイクで走る事」を知りたかっただけで
なーんも背負っていない自分は、テレビ受けの良い回答はできなかったので
インタビューはあえなく不採用となりました(笑)


>加速ポンプが死んでたんじゃ、レスポンス悪かったでしょう。
>って「正解」を知って、やっとわかるわけですが。

ガバッと開けてみて、ついてこない事が一度あったんですが
キャブ車だとこんなもんかな?と判断してました。
いやあ、恥ずかしいものです(笑)

専門店に出す前の状態も、特に不満はなかったですが
本当の姿を見れるのは嬉しいし、楽しいですね。

_ ombra ― 2017/02/12 20:56

ぐあっ・・・、真冬の北海道にバイクですか・・・。
豪儀ですね~。
既に私は、冬はよう走らん身ですので。
想像がつきませんが・・・。

釈迦に説法とは存じますが。
ドライでも、冬の冷えた路面は、何かとマージンを減らしますので。
気をつけて参りましょう。

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